ハジメの強み

Strengths

長年、PPSをはじめとしたスーパーエンプラの樹脂成形に携わることで、さまざまな成形技術を確立し、多くの特許を取得。その技術を自動車、住設、流動・温度制御の分野に生かし、それぞれの主要メーカー様とお取引させていただいています。
金型については設計から完成まで一貫した体制を構築しており、特にスーパーエンプラに特化した金型や設備も所有しています。スーパーエンプラは将来性のある素材であるため、今後も当社ならではの強みをさらに進化させ、より多くの領域で当社の技術を活用していただきたいと考えています。

  • 技術開発力

    スーパーエンプラは高い耐熱性や高強度といった長所がある一方、成形・加工が難しい短所も併せもっています。この短所を解決するのが、ハジメ産業の技術開発力です。

  • 管理力

    どんなにすばらしい技術があっても、それを継続的に維持できなければ意味がありません。ハジメ産業は金型のメンテナンスや測定技術を進化させ、高品質な製品を提供し続けています。

空中成形特許技術 特許番号:5256221号

空中成形とは、中空構造の樹脂成形品をつくるために確立した技術です。金型に樹脂が射出される速度に応じてスライド(中空部分をつくる部品)を保持するピンを順次、解除することで、スライドを金型内で正確に保持することができます。現在、ハジメ産業ではエアコン用の羽根などを製造する際、空中成形の技術を使用しています。
従来は羽根の内部を中空にするために、2枚の部品を貼り合わせていましたが、空中成形を使うことによって一体化でき、強度が3倍となります。特に捻り強度に著しい効果が見られ、更に羽根の軽量化、強度・断熱性・外観品質の向上、接着剤を廃止することによる工数半減、コスト低減など、数多くのメリットを生み出すことができました。

[課題]
従来の技術は「インサートが動いてしまう」「樹脂量の正確な制御が必要」「成形適用範囲に制限が出てしまう」など、精度の良い物づくりに適しませんでした。お客様からの高次元な要望に応えるには「封入精度」「位置精度」の向上が大きな課題でした。

[解決策]
樹脂が流れる直前までピンで支えることでインサートの動向を止め、従来技術では不可能だった高精度の成形を可能にしています。

ガス抜き特許技術

射出成形時、PPSは樹脂の中でも特にガスが発生しやすい素材として知られています。ガスが発生すると製品の不具合を与えてしまうため、ガスを抜く必要があります。そこでハジメ産業はCAEなどで樹脂の動きや流れ方を解析し、樹脂は流れ出ず、ガスのみを抜く特許技術を生み出しました。これはPPSの特性を知り尽くしていることに加え、お客様との綿密な打ち合わせを繰り返し、製造方法を提案したからこそ実現できた技術です。

自動インサート成形技術

スーパーエンプラは金属と置き換えができるほど、強度のある素材ですが、部品によっては金属に頼らざるを得ない場合もあるのが現状です。そこでスーパーエンプラと金属のハイブリッド部品をつくるため、金型にあらかじめ金属部品をセットし、そこに樹脂を流し込む自動インサート成形技術を確立しました。この技術は当社だけでなく、自動機を提供していただいている設備メーカー様、金属のステーをつくるプレス会社様と協力しながら成し得ることができました。

冷却パイプ…年間600万本製造

金型補正技術

樹脂は熱によって収縮する特性を持っています。図面通りの寸法で金型をつくったとしても、熱で収縮してしまうため、その数値通りに製品ができあがるわけではありません。そこでハジメ産業はそれぞれの樹脂の特性を的確に把握し、できあがった製品が公差内に収まるよう、あらかじめ金型を補正する技術を磨き上げました。製品によっては、真円度0.01以下を達成することも可能です。

真円度
円筒度
平面度

CAE解析技術

CAE(Computer Aided Engineering)は、工業製品の設計や開発工程においてその作業を支援するソフトウェアです。近年、このCAEによる解析技術の進化によって、実際に金型をつくる前にコンピューター上で樹脂の流れ方などをシミュレーションできるようになりました。ハジメ産業では応力や流動解析にCAEを活用し、力のかかり方、樹脂の流れ方を見える化。より高品質な製品製造に役立てるだけでなく、お客様にお見せすることで安心・納得していただいています。

流動解析

変形、ウェルド対策等 <解析内容>
  • 充填
  • 繊維配向
  • 金型冷却
  • そり変形
  • 保圧解析 等

構造解析

相当応力を減らす形状提案 <解析内容>
  • 応力
  • 温度
  • 接触圧
  • 変位 等

流体解析

圧力損失を減らす形状提案 <解析内容>
  • 熱流体
  • 層流
  • 乱流
  • 圧力損失
  • 換気 等
解析技術と技術者の経験値を元に
最適な形状をご提案します

当社では流動解析、構造解析、流体解析といったCAEによる解析技術にノウハウを持っています。この解析技術と技術者たちの経験を融合させ、製品の要求仕様を満たす最適な形状を導き出します。形状決定に困ったら、ぜひハジメ産業にご相談ください。

品質管理

お客様を第一に考え、真正面から課題と向き合い、解決することがハジメ産業の品質管理の在り方。そのため、各段階においてロットごとに初物・終物を測定し、図面通りの寸法になっているかを確認。さらに品質保証部のメンバーは正しいオペレーションで作業ができているかどうかを確認するため、工程内の品質パトロールも行っています。また、お客様からは「品質自主保証会社認定証」をいただいています。これは当社が品質保証において体系的に管理できている証でもあります。
万が一、不具合品が流出した場合は、すぐに関係部署を招集し、対策会議を開きます。会議では不具合流出の原因を追究し、今後絶対に再発しないよう応急的対策と恒久的対策を実施します。

品質自主保証会社認定証
品質パトロールを実施し、トラブルの芽を未然に防ぎます

金型管理

金型はすべての製品の元となるものだけあって、特に厳重な管理を行っています。金型のメンテナンスサイクルを短期間で行っているのはもちろん、強制ガス抜き技術によって、ガスやヤニを低減し、メンテナンス性を向上させる取り組みにも積極的です。

  • 金型メンテナンス

    汎用樹脂の場合は1~2万ショットでもノーメンテで使う場合がありますが、スーパーエンプラ用の金型は1ヶ月ごとにすべて金型をバラして洗浄しています。ガス抜き通路に樹脂が蓄積して詰まってしまう場合があるからです。金型のメンテナンスには専任のメンバーが5名在籍しています。

  • 測定技術

    高品質な製品を生み出すためには、高度な測定技術が必要です。ハジメ産業では製品精度や金型精度を高次元で維持するため、三次元測定機、ワンショット3D形状測定機を完備。これらの機械を使いこなすためには、高度な技術が必要となるため、専任の測定士が5名在籍し、測定にあたっています。

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