住設関連

エアコンの風向きを調整する羽根。この羽根は2枚の部品を接着剤で貼り合わせて製品にしていましたが、接着のバラつきによる不良や薄肉成形による反り、2ピース構造による強度の低下が課題でした。そこでこのような課題をスーパーエンプラで解決できないかという依頼を請けました。
しかし、ただでさえ薄いエアコンの羽根を中空形状で一体成形するのは簡単ではありませんでした。中空部分をつくる金型のスライドは厚さ6mmしかなく、そこに3mmの穴を精度よく開けてくれる加工メーカー探しから始まりました。その他にもスライドを保持するカム機構を開発し、特許を取得するなど、一つひとつ課題を解決し、実現に漕ぎつけました。その結果、一体成形にしたことでCO2を削減。接着剤も必要なくなったので、工数も半減しました。その上、コストも約30%低減させることでお客様の要望にお応えすることができました。この成功の背景には過去、シャワートイレのノズルで同様の課題解決を行った経験があったからこそ。過去の知見を生かしたハジメ産業でしかできない製品化だったのです。